主治医意見書について(介護保険利用のために)
介護保険を使ってサービスを受けようとすると、主治医意見書が必要になります。
役所で介護保険の申請をするともらえる書類に主治医の名前を書く欄があり、ここに書いた医師のところへ主治医意見書作成の書類が市役所から直接届きます。
介護保険の認定は、軽い方から 要支援1<2<要介護1<2<3<4<5 という様になっています。
介護度が高い方が、より多くの種類や高い頻度でサービスが受けられます。
特に、入所を検討している場合、要介護3以上でないと、入所することが難しくなってきています。
この認定は、主治医意見書の内容と、調査員によるご家庭訪問の2つの結果を合わせて決定します。
アルツハイマー病の患者さんは取り繕いが大変うまく、短時間の調査員による聞き取りでは本当の認知機能が反映されないことがしばしばあります。
そのため、主治医意見書にどういう状態であるのかしっかり記載してもらう必要があります。
それでは、良い主治医意見書を書いてもらうために伝えておくべきことをお書きします。
①主治医意見書を依頼する医師に、あらかじめその旨を伝えておく。
(突然依頼書が来ても作成はできますが、精度がわるくなります)
②体の動きの悪いところや、行動できる範囲について伝える。
(足が弱っていてトイレは自分でできるが風呂は入れないなど)
③認知機能の低下について、困っていることや出来なくなったことを具体的に説明する。
(認知機能が悪くなってトイレの使い方がわからない、徘徊する、介護拒否があるなど)
④家族の介護負担の程度を伝える。
(介護のために出かけることもできない、介護に疲れてしまっているなど)
⑤金銭面での負担があれば、伝える。
これらをしっかりと伝えると、実像に沿った主治医意見書が作成してもらえる可能性が高まります。
あらかじめ紙に書いて渡しておくと、伝え忘れがなくて良いかもしれません。
http://kumeiin.jp/
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