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2015年5月 1日 (金)

認知症の薬① アセチルコリンエステラーゼ阻害剤

 認知症の治療薬は、日本において現在4種類存在します。

その治療薬は大きく2つに分類できます。

①アセチルコリンエステラーゼ阻害剤
②NMDA受容体拮抗薬

いずれも、認知症(アルツハイマー病)治療においてとても重要な薬です。

今回は、①についてご説明します。

アセチルコリンエステラーゼ阻害剤には、ドネペジル(アリセプト)、ガランタミン(レミニール)、リバスチグミン(イクセロン・リバスタッチ)が存在します。

アルツハイマー病では、脳の中に存在するアセチルコリンという物質が減少し、脳内の情報伝達がうまくいかなくなるという現象が起こっているため、アセチルコリンを分解する酵素を抑えれば、症状が改善するというものです。

このタイプの薬は、ぼーっとして元気がなくなるタイプの認知症患者さんに効きやすい傾向があります。逆に、興奮しやすい患者さんとの相性はいまいちです。

また、飲んでも物忘れが治るとか、改善するといった薬ではなく、進行抑制のための薬なので、目に見えて効果があるということは少ないです。効いてないと思って中断すると、急に物忘れがひどくなって、効いてたんだなと実感することもしばしばあります。

ですから、効果がないなと思っても途中でやめない方が良いでしょう。

アセチルコリンエステラーゼ阻害剤には3種類の薬がありますが、いずれも効果の点で大きな違いはありません(細かい使い分けはあるにはありますが、さほど重要ではありません)。

使い方としては、ドネペジルは1日1回内服、ガランタミンは1日2回内服、リバスチグミンは貼り薬で、1日1回張り替えるようになります。

ドネペジルについては、錠剤のほかにゼリー剤もあります。飲みこみが悪い患者さんには良いかもしれません。
患者さんの状態や、生活スタイルに合った薬を最初に選ぶと良いと思います。

治療が長期化すると途中から効果が弱くなることがあります。そういった場合には、他のタイプのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤に変更することができます。

また、次回ご説明するNMDA受容体拮抗薬と併用できます。

アセチルコリンエステラーゼ阻害剤は、おとなしい患者さんを元気にする作用がある反面、怒りっぽくなったり、落ち着かなくなることもあるので、患者さんの症状を診ながら投与するかどうか検討する必要があります。
また、飲み始めの時に、一時的にお腹が緩くなるなどの症状が出ることがあります。

アセチルコリンエステラーゼ阻害剤を投与されて、副作用で困ったことがあったら、主治医に相談すると良いでしょう。

http://kumeiin.jp/

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