« 認知症の薬② NMDA受容体拮抗薬 | トップページ | ビタミンEとアルツハイマー病 »

2015年5月 3日 (日)

抑肝散について

最近、認知症関連の番組や記事が至る所に出ています。

そのなかに時々「抑肝散」という漢方薬を見かけます。

患者さんからも認知症に効く漢方があるでしょ?と聞かれることもしばしばあります。

では、この抑肝散は何物なのでしょうか。

認知症患者さんでは、しばしば周辺症状(BPSD)とよばれる困った症状が出現します。

たとえば、怒りっぽいとか、興奮したりなんていう症状です。

このBPSDを改善してくれるのが抑肝散です。

ちなみに、この抑肝散はもともと子供の夜泣きのための薬であったそうです。

ですから、BPSDのない患者さんには抑肝散を処方することはありません

漢方というと、本当に効くのか?と思われる方も少なくないと思います。

少なくとも抑肝散については、BPSDを改善したという研究結果が得られていますのでBPSDでお困りの患者さんには試す価値があると思います。

経験上、効果はマイルドなため、激しいBPSDに抑肝散だけで対応するのは難しいと思います。

また、血圧が上がったり足がむくむという副作用(偽性アルドステロン症)を起こすことがあるため、投与期間が長くなる場合、こういった点に気を付ける必要があります(芍薬甘草湯のほうがさらにこういった副作用が多い)。



まとめ

「抑肝散は、認知機能を維持する効果はないけれど、問題行動で困っている患者さんには有効。ただし、効果はマイルド。」

« 認知症の薬② NMDA受容体拮抗薬 | トップページ | ビタミンEとアルツハイマー病 »

BPSD(問題行動)」カテゴリの記事

アルツハイマー病」カテゴリの記事

認知症」カテゴリの記事

認知症の治療」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/600984/61526284

この記事へのトラックバック一覧です: 抑肝散について:

« 認知症の薬② NMDA受容体拮抗薬 | トップページ | ビタミンEとアルツハイマー病 »

最近の写真