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2015年7月23日 (木)

熱中症にご注意

暑い日が続いていますね。

梅雨明けと同時に熱中症になる患者さんが急増します。

若い方の熱中症と違い、高齢者の熱中症は、半分以上が室内(家)で起こっているといわれています。


高齢者は、加齢による影響で暑さを感じにくいと言われています。

また、発汗する能力も低下しているため、若い人より熱中症にかかりやすくなっています。

喉の渇きも感じにくいため、脱水傾向になっていても水を飲まないこともあります。


さらに、認知症があると、これらの感覚の低下が著しく、さらに適切な服を選ぶこともできず、夏なのに厚着をしていることもあります。


熱中症対策として風通しを良くするというのがありますが、都市部では不十分な印象があります。

というのも、窓は開けていたけれど熱中症になったという患者さんは珍しくないからです。


電気代はかかりますが、エアコンの力を借りるのが現実的ではないかと思います。

室温は26~27度くらいでしょうか。


水分補給については、高齢者は喉が渇きにくいので、喉の渇きと関係なく定期的に飲むというのも方法です。


尿の色がいつもより濃ければすでに脱水傾向がありますから要注意です。

逆に薄ければ水のとりすぎになります。


時々、水のとりすぎによる低ナトリウム血症(体の塩が不足する)で意識障害やけいれんを起こすことがありますので、注意してください。


それに、お部屋に温度計と湿度計をおくことをお勧めします。

2015年7月 6日 (月)

認知症と運転

最近、高速道路の逆走事件をはじめ、高齢者が惹き起こす自動車交通事故が目立ちます。

その背景には、認知機能の低下が関与しており、認知症患者さんの運転については、制限すべきと考えられます。


では、どの程度であれば制限すべきなのでしょうか。


まず、認知症の薬を内服している方は、運転を控えるべきと考えてよいと思います。

厚生労働省もそのように通達していますし、薬の説明書きにも運転しないように記載されています。

アルツハイマー病やレビー小体型などの型を問わず、認知症と診断されている患者さんも運転を控えるべきです。


認知症があるにもかかわらず、運転を継続し事故を起こしたため、裁判となった例があります。

刑事事件では、運転していた患者に実刑が言い渡されたとのことです。

また、民事事件では認知症があるにもかかわらず運転を制止しなかった家族に、億単位の賠償請求が行われています。


では、軽度認知障害といわれる患者さんはどうでしょうか。


軽度認知障害とは、認知症とは言えないけれど、正常ともいえないグレーゾーンを指します。

これらの状態にある場合、直ちに運転をやめるべきかどうか、意見が分かれていますが、私としては、出来れば運転を控えていただきたいと思います。

というのも、運転は他と違い、事故を起こすと他人を巻き込む可能性があるからです。

軽度認知障害で絶対に運転してはいけないとはいいませんが、運転しないに越したことはありません。

特に、レビー小体型認知症が疑われる場合、幻覚が見えたり、ものが正しくとらえられないという特徴があるため、早期から運転すべきでないと考えられます。

また、前頭側頭型認知症が疑われる場合も、運転のルールを守ることが難しくなると考えられるため、早期から控えるべきと考えられます。


最近では、認知症を診察した医師が、任意で診察結果を都道府県の公安委員会に届け出る制度ができました。

届け出を行おうと、その患者さんは、臨時適性検査を受けるように公安委員会から通知されます。


まとめ

認知症と診断された、薬を処方された場合、運転してはいけません。

軽度認知症がの場合、ケースによりますが、運転を控えた方が望ましいでしょう。

レビー小体型や前頭側頭型認知症は、早期から運転を控えるべきと考えられます。

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