おとなしいせん妄にご注意を
せん妄というと、わけもわからず大騒ぎするという印象をお持ちの方も多いと思います。
実際、それは間違ってはいないのですが、逆におとなしくなってしまうせん妄もあります。
せん妄についてはこちら①②も参照してください。
せん妄というのは、ひどく寝ぼけた状態に近いと思っていただければよいと思います。
多くは、入院することによって引き起こされ、大騒ぎをしたり、点滴を引き抜いたり、暴力的になったりすることが多いです。
しかし、なかにはボーっとして、反応が乏しくなったり、無気力になったりということもあります。
こういったおとなしいせん妄は、一見せん妄に見えないので、入院してずいぶんおとなしくなったなという程度にしか思われないことも多い様です。
しかし、そのまま放置しておくと、ご飯を食べなかったり、リハビリが上手くできなかったりと、やはり寝たきりの危険性が高くなります。
ですから、入院して、ずいぶんおとなしくなった、無口になった、気力がなくなったなんていうことがあったら、せん妄になっている可能性を考えてみてください。
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